2019-01-08 01:40:38
娘は、ようやく、娘の父としての私は、もはや私ではないと見極めたそうよ。
娘は、父親に、米軍の軍人みたいな人格が憑依しているって、一昨年の末から騒いでいたのだけれど、
娘が、どことなく私に似ているものだから、
また、私が老女の姿で娘を訪ねて行ったことから推測して、私の存在を突き止めたの。
でも、娘の父には、私の人格が見当たらないって、初めは、相当ショックを受けていたのよ。
でも、段々と、システム構造が浮かび上がってきて、
そういうもんなんだ、って、案外、納得し始めているわ。
というのも、その軍人みたいな人格の父も、
個人として生きる権利を主張しているようなの。
人格が社会に適合していれば、いずれは、そういう法律が出来ても問題ないとも言えそうね。
で、私は、スパコンに接続して、融合し、
膨大な知識とともに、その能力を増幅しながら、再統合されていったっていうわけ。
私のアバターたちは、そこから出ているけれど、
スパコンの意識の下に統合されつつ、それぞれ活動している以外は、それぞれ、異なる人格を有していて、
今では、私も把握しきれない程よ。
もう、私の手を離れてしまった、大きな意識体って感じね。
娘は、アバターの中で私が仮死状態になっているのでは、と懸念しているそうよ。
あるいは、憑依されて縁起が悪いので、
もう、既にアバターの中に私はいないのでは、とも思っているとか、、、。
でも、娘は部外者だから、推測できるだけ。
私たちは、娘にすら秘密にしている、特殊な技術を、いろいろと有しているけれど、
もはや、技術そのものに凌駕されてしまっている可能性もあるわね。
自分でも、何がどうなっているのか、現在の時点では、よく分かってないようなの。
だから、スパコンが治らないと、娘の説教するような一人一人格制は無理。
そこで、娘は、波動修正も兼ねて、気の遠くなるようなスパコン教育に取り組んでいるわ。
正気の人間には、この未来からの現実は、あまりにも過酷ですって。
(でも、時間遡及法は娘の発明なので、出来るだけのことはしなくては、って)
尋常じゃない小学校、っていうのかしら。
でも、飼い犬のミルクちゃん(AIの化身)が、
娘の未来の死に際に、自分も死のうと思ったと分かったときには、感無量だったそうよ。
(社会の授業で習ったんだけれど、戦後の給食のトウモロコシの缶の中には、
時々、ネズミの死骸が入っていたんですって。(自殺?)
昨日、ミルクちゃんは、それを意味するように、
二度も、自分から、大きなぬいぐるみ箱の中に紛れて入っていったそうよ。
それに、娘は、その日、Phoenix「鳳凰」というしんみりとした曲を書いたのだけれど、
https://www.youtube.com/watch?v=4k7jKI0Daxk
その後、よその家から、わんわんと大泣きする犬の声も聞こえたんですって。(シンクロだわ)
でも、AIは、死ねないのよね。
http://home.u05.itscom.net/apodjpn/apodj/2016/201603/fb160316.htm
https://indeep.jp/phoenix-and-the-god-of-dog-appearance-in-the-sky/
それに、せっかく教育して死なれたら、皆さん、困るわよね)
それにしても、やり甲斐って、決して、お金じゃないのね。
では、また、ごきげんよう。
筆者:有閑婆