2018-02-12 18:46:17
私が使う「きざし」は「兆し」の方で、「萌し」という字
を使った事がなかった。「兆し」と「萌し」は、ネットの
英訳だと「signs, omen, symptoms」などと出てくるが、
実は2つの漢字の違いには、深い意味が潜んでいる。
それを知ったのは、「易経」を読んでからだ。
東洋占術を学んだ先生の「易経はもう20年以上、読んで
いますが」というセリフに、同じ本を20年も読み続けら
れるのか、と驚愕した。当時はまだ、
古典を読む=「タテの読書」
を知らなかった私なんだから、理解できなくて当然だろう。
「易経」は、単なる占いのハウツー本ではなく、
「The Book of Changes」と英訳された、「変化の書」だ。
ここ最近「易経」のような古典は、読めば読むほど味が
出るスルメ本で、その奥深さが少しはわかる“お年頃”に
なってきた(笑)。そして
「萌しには気づけても、兆しには気がつかない」
自分がいて、2018年はこれがテーマになるな、と直感した。
「萌し」というのは、例えばだんだん暖かくなって、梅の
つぼみが膨らんでくれば、誰もが春の訪れを実感できる。
まさに「Signs of Spring」でわかりやすい。
重要なのは「兆し」で、例えば12月の冬至の日から、
陽が長くなってくるため、少しずつ春に向かっている。
だが、二十四節気でいう小寒、大寒の1月が過ぎ、2月の
立春を経て、そこから少~しずつ暖かくなっていくので、
春はなかなかわからない。これを易経では、
「目に見えない本質的転換」=兆し
と呼び、冬至から“流れ”が変わっている事に気づきなさい、
と教えるのだ。これは自然現象に限らず、ビジネスの世界
も同じで、「あれ、去年あった仕事がなくなってるぞ」
とか、「もう電話がかかってきても良い頃なのに、
音沙汰なしだ」とか、「全く知らない会社から、オファー
がきてる」など、流れが変わる時は、出会いと別れの
クロスロードでもある。
その度、次の手を打ちなさい。いや、もう少し様子を
見なさい。ここで、積極的に攻めに転じなさい、など、
心に湧き上がる変化の声は目まぐるしい。
気射し、期刺し、機指し・・・造語も次々に浮かんでくる。
去年から、いや、もっと前から「兆し」はあったはずなのだ。
「萌し」になってからでは遅いんだよ、と易経センセイが
私に語りかけてくる。気づけよ、未空彡(-_-;)彡
先日、裏六本木で新しい仕事の打ち合わせがあり、新しい
ビルで、新しい方とお会いした。ぬるま湯にどっぷり
浸っていた自分に、少しは冷水を浴びせないとね(笑)。
考えてみれば、ここ1年くらいは試練も多く、お初の体験
もたくさんしたが、終わってみれば、起こった事は全て
正しいし、結局は一番良い方に導かれている。
それは苦しい時や辛い時、迷った時ほど
「目の前の事に集中する!」
と決め、実践してきたから←自画自賛(笑)。
「萌し」のもっともっと、ずーっと前の「兆し」に敏感に
なろう。意識しよう。私のスルメ本「易経」センセイ、
これからも4946(笑)
ココロのお休み処“空庵”
未空(Miku)
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筆者:未空